Department of Functionalized Natural Materials, The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University 大阪大学 産業科学研究所 第2研究分野 自然材料機能化研究分野

Department of Functionalized Natural Materials, The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University 大阪大学 産業科学研究所 第2研究分野 自然材料機能化研究分野

Research

Out target

樹木をはじめとする植物細胞壁は、幅4-20nmのセルロースナノファイバー(セルロースミクロフィブリル)からできています。私たちは、このナノ ファイ バーを植物から取り出し、新しい材料を開発しています。さらに、それらの材料をエレクトロニクス産業分野などに結びつけるため、ナノファイバー材料の特性 向上技術やプロセス技術を開発しています。

Cellulose nanofibers with 4-20 nm width are bundles of cellulose microfibrils, which are frameworks of cell walls in all the plants. We have developed nano-fibrillation processes of bio-resources (wood, plants fibers, crabs, shrimps e.t.c.) and some advanced nanofiber materials with high optical transparency. Moreover, we have also improved their properties or processes to realize their applications in the electronic devices.

こちらに、私達の研究成果を紹介した記事があります。専門分野が異なる方は、是非、こちらをお読み下さい。
日経ビジネスオンライン 「日本キラピカ大作戦」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20130612/249536/

透明な紙

1. 21世紀、紙は透明になった。

02

右は20世紀までの「白い紙」、左が21世紀からの「透明な紙」。
セルロースナノファイバーで紙を作ると、透明な紙ができます。接着剤やプラスチックなどは一切使っていません。DOI: 10.1002/adma.200803174

2. セルロースナノペーパーの透明性向上と耐熱性評価

Fig1

「透明な紙」の製造プロセスをシンプルに改良しながら、その透明性を大幅に向上しました(透明性20-30%アップ)。もちろん、低熱膨張性は保持したままです。最新の研究成果から、「透明な紙」は非常に優れた耐熱性を有することが明らかになりました。DOI:10.1063/1.4804361

【関連文献】

  1. “High thermal stability of optical transparency in cellulose nanofiber paper”
    M. Nogi et al., Applied Physics Letters, (2013)
    DOI:10.1063/1.4804361
  2. “Optically Transparent Nanofiber Sheets by Deposition of Transparent Materials: A Concept for a Roll-to-Roll Processing”
    M. Nogi et al. Applied Physics Letters, (2009)
    DOI:10.1063/1.3154547
  3. “Optically Transparent Nanofiber Paper”
    M. Nogi et al. Advanced Materials (2009)
    DOI: 10.1002/adma.200803174

【メディア・受賞】

  1. 2013年1月23日  “Best Poster Award” in The 16th SANKEN International Symposium
  2. 2012年9月18日 BCフジ ”アトリエ de 加山”
  3. 2012年2月20日 CBCラジオ ”多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N”
  4. 2012年2月10日 よみうりテレビ ”かんさい情報ネットten!”
  5. 2012年2月7日 産経新聞 1面

プリンテッド・ペーパーデバイス

1. 電気の流れる透明な紙

電気の流れる透明な紙

阪大 古賀先生先生が、銀ナノワイヤやカーボンナノチューブを使って「電気の流れる透明な紙」を作りました(Nature Asia Materials、印刷中)。
ペーパータッチパネルへの応用に期待できます。紙はこれからもドンドン進化し続けます!!

2. ペーパートランジスタ

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NHK放送技術研究所との共同研究において、透明な紙のうえに有機トランジスタを搭載することに成功しました。この成果は、ペーパーディスプレイの 未来に向けた大きな一歩です。将来は、紙を使ったペーパースマートフォンが登場し、紙のうえでテレビや映画、インターネットが楽しめるかも知れません。DOI: 10.1002/adfm.201303024

3. 導電性ライン on ナノペーパー

TOC

ナノペーパーは、金属ナノインクを印刷しても滲まず、200℃@大気で加熱可能です。したがって、金属ナノ粒子や金属塩インクの印刷、スパッタ処理などで、ナノペーパーのうえにLEDライトを点灯する回路をつくることができます(左)。DOI:10.1039/C3NR01951A

4. 折り畳めるナノペーパーアンテナ

TOC 30-80mm

銀ナノワイヤインクとナノペーパーを用いて、折り畳める導電性配線(左)を開発しました。これらの材料をパターン印刷すると、高感度アンテナになります。さらに、ナノペーパーアンテナは、折り畳んで送受信周波数を調整することも可能です。DOI: 10.1039/c3nr00231d

5. カーボンナノチューブ・セルロースナノファイバーインク

bm-2013-00075f_0005

阪大 古賀らは、東大 磯貝らとの共同研究において、カーボンナノチューブ・セルロースナノファイバー複合インクを開発しました。このインクはインクジェッ ト印刷可能であり、透明導電膜への応用も行っている。この成果を発表した論文は、Biomacromolecules誌のMost Read Articlesのトップ3(2013年4月)にランクインしました。DOI: 10.1021/bm400075f

【関連文献】

  1. “Electrically conductive lines on cellulose nanopaper for flexible electrical devices”
    Ming-Chun Hsieh et al., Nanoscale (2013)
    DOI:10.1039/C3NR01951A
  2. “Foldable nanopaper antennas for origami electronics”
    M. Nogi*, N. Komoda et al., Nanoscale (2013)
    DOI: 10.1039/c3nr00231d
  3. “Transparent, Conductive, and Printable Composites Consisting of TEMPO-Oxidized Nanocellulose and Carbon Nanotube”
    H. Koga*, T. Saito et al. Biomacromolecules (2013)
    DOI: 10.1021/bm400075f

【メディア・受賞】

  1. 2013年5月10日 読売新聞
  2. 2013年5月10日 日刊工業新聞
  3. 2013年5月7日 Chemistry World

7倍伸ばしても導通する伸縮性導体

銀フレーク/ポリウレタン混合ペーストの開発

TOC

「金属粒子の分散技術」と「電気配線の印刷技術」を改良し、7倍伸ばしても導通する電気配線材料を開発しました。この電気配線は、紙基板に優れた密着性を示します。
この伸縮性導体は、ウェアラブルコンピュータ・人工筋肉など次世代フレキシブル材料に応用可能です。DOI: 10.1016/j.compscitech.2011.05.006

【関連文献】

  1. “Printable and Stretchable Conductive Wirings Comprising Silver Flakes and Elastomer”
    T. Araki, M. Nogi*  et al., IEEE Electron Device Lett., 32 (2011) 1424-1426,
    DOI: 10.1016/j.compscitech.2011.05.006
  2. “Effect of Void Volume and Silver Loading on Strain Response of Electrical Resistance in Silver Flakes/Polyurethane Composite for Stretchable Conductors”
    T. Araki* et al., Jpn. J. Appl. Phys. 51 (2012) 11PD01 (5 pages),
    DOI: 10.1143/JJAP.51.11PD01
  3. 「銀フレーク・ポリウレタンペーストを用いた伸縮性導体の開発とその応用」
    能木雅也、コンポジット材料の混練・コンパウンド技術と分散・界面制御、技術情報協会 2013
  4. 特開2012-054192 「伸縮性配線を有する導電部材」
  5. 「伸びる配線 -ポリウレタン・銀フレークコンポジット」
    能木雅也・荒木徹平ら、高分子 61(3) 118-121 (2012)
  6. 「7倍伸ばしても電気を通す超ストレッチャブル配線技術とこの研究分野における開発動向
    能木雅也・荒木徹平ら、NIKKO Green MOOK =プリンテッド・エレクトロニクスのすべて=、日本工業出版 2011

【メディア・受賞】

  1. 2011年9月8日 エレクトロニクス実装学会研究奨励賞(荒木徹平君)
  2. 2011年1月25日  “Best Poster Award” in The 14th SANKEN International Symposium
  3. 2010年9月8日 日刊工業新聞
  4. 2010年9月8日 化学工業日報
  5. 2010年9月8日 Tech On!

印刷アンテナ

1. インクジェット重ね塗り印刷によるアンテナの感度向上

ア ンテナ配線に銀塩インクを重ね塗り印刷すると、アンテナ特性が大幅に向上することを明らかにしました。インクジェット印刷で重ね塗りするため、どんな複雑 なパターンもトレース可能です。また、銀塩インクは低温焼結可能なので、既存のアンテナデバイスへ熱ダメージを与えません。この技術を市販の無線LANア ダプターに適用すると、ファイルのダウンロードスピードが20%近く向上されました。DOI: 10.1021/am301747p

2. 高感度な銀ナノワイヤ印刷アンテナ

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私 達 は、銀ナノワイヤ印刷ペーストを開発しました。このペーストは、100℃以下の加熱で高い導電性を発現します。また、このペーストを印刷したアンテナ配線 は、銅箔配線よりも優れた高周波特性を示します。さらに、プラスチック基板に印刷した銀ナノワイヤアンテナを使って、ラジコンカーを動かすこともできまし た。DOI: 10.1039/C2NR30485F

【関連文献】

  1. “Highly sensitive antenna using inkjet overprinting with particle-free conductive inks”
    N. Komoda, M. Nogi* et al., ACS Appl. Mater. Interfaces, 2012, 4 (11), 5732–5736
    DOI: 10.1021/am301747p
  2. “Printed Silver Nanowire Antennas with Low Signal Loss at High-Frequency Radio”
    N. Komoda, M. Nogi* et al., Nanoscale, 4, (2012) 3148-3153
    DOI: 10.1039/C2NR30485F
  3. 「銀ナノワイヤ印刷アンテナの開発と研究開発テーマの発掘」
    能木雅也・菰田夏樹ら、印刷中

インクジェット印刷による高導電性ラインの作成

1. ポリマー系コート層の研究

TOC

ポリマー系の受理層を印刷基板に塗布すると、受理層がインク溶媒を吸収するため、急激に加熱しても、体積抵抗率の小さな細い配線ができることを明らかにしました。DOI 10.1039/C2RA21442C

2. 多孔質系コート層の研究

撥水性の多孔質コート層を印刷基板に作製すると、同じ印刷機、同じインク、同じ基板を使っても、5倍近く電気をよく流す配線ができました。DOI: 10.1021/am300160s

3. 配線の加熱方法

JMM TOC

イ ンクジェット用インクは、粘度がとても小さいため、印刷配線の幅が細くなると、コーヒーリング効果によって配線の体積抵抗率が大きくなることを明らかに しました。さらに、インク溶媒をゆっくり蒸発させると、細くても、体積抵抗率の小さな細い配線ができることを明らかにしました。DOI:10.1088/0960-1317/22/3/035016

【関連文献】

  1. “Absorption layers of ink vehicles for inkjet-printed lines with low electrical resistance”
    C. Kim, M. Nogi* et al.
    RSC Advances 2012,2, 8447-8451, DOI 10.1039/C2RA21442C
  2. “Inkjet-printed lines with well-defined morphologies and low electrical resistance on repellent pore-structured polyimide films”
    C. Kim, M. Nogi* et al.
    ACS Applied Materials & Interfaces, 4 (2012)  2168−2173, DOI: 10.1021/am300160s
  3. “Electrical conductivity enhancement in inkjet-printed narrow lines through gradual heating”
    C. Kim, M. Nogi* et al.
    Journal of Micromechanics and Microengineering, 22 (2012) 035016, DOI:10.1088/0960-1317/22/3/035016

銀ナノワイヤ透明導電膜

室温プレスによる透明導電膜の作製技術

TOC

銀 ナノワイヤ透明導電膜は表面粗さが大きいため、ナノオーダーの薄膜を塗布する有機エレクトロニクスデバイスに使用すると、ショートしやすいという欠点があ りました。そこで、プレスして、平滑な銀ナノワイヤ透明導電膜を作製し、有機太陽電池の試作に成功しました。さらに、この方法は、非加熱・室温プレスなの で、省エネ技術として有望です。DOI: 10.1007/s12274-011-0172-3

【関連文献】

  1. “Fabrication of Silver Nanowire Transparent Electrodes at Room Temperature”
    T. Tokuno, M. Nogi* et al.
    Nano Research, 4 (2011) 1215-1222, DOI: 10.1007/s12274-011-0172-3
  2. 「銀ナノワイヤ透明導電膜ならびに有機太陽電池の開発」
    能木雅也・辛川誠ら、シーエムシー出版、東京、 (2012)
    透明導電膜の新展開 IV ―多様な材料・形成技術の可能性―
    ISBN: 978-4-7813-0641-4

【メディア・受賞】

  1. 2012年3月30日 田中貴金属グループ「貴金属に関わる研究助成金」MMS賞
  2. 2011年10月12日 半導体産業新聞
  3. 2011年2月18日 Tech On!
  4. 2011年1月25日 ”Best Poster Award” in The 14th SANKEN International Symposium

セルロースナノファイバー補強透明材料

1. 世界初、ナノファイバー補強した透明プラスチック(Yano 2005)

Fig4

2. 柔らかいのに伸びない、不思議なナノファイバー複合材料(Nogi 2008)

entyFig-01

能木は京大生存圏 矢野研究室に在籍時、矢野教授らとともに、セルロースナノファイバー補強透明プラスチックの開発を行いました。
この研究がすべての始まりでした。
(阪大では、ナノファイバー複合材料の研究は、ほとんど行っていません。)

【関連文献】

  1. “Transparent Nanocomposites Based on Cellulose Produced by Bacteria Offer Potential Innovation in Electronics Device Industry”
    M. Nogi et al. Advanced Materials (2008)
    DOI: 10.1002/adma.200702559
  2. “Optically Transparent Bionanofiber Composites with Low Sensitivity to Refractive Index of the Polymer Matrix”
    M. Nogi et al. Appl. Phys. Lett. (2005)
    DOI: 10.1063/1.2146056
  3. “Optically Transparent Composites Reinforced with Networks of Bacterial Nanofibers”
    H. Yano et al., Advanced Materials (2005)
    DOI: 10.1002/adma.200400597

 

以上、2014年1月29日現在



© Department of Functionalized Natural Materials ISIR, Osaka University