Department of Functionalized Natural Materials, The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University 大阪大学 産業科学研究所 第2研究分門 自然材料機能化研究分野

Department of Functionalized Natural Materials, The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University 大阪大学 産業科学研究所 第2研究分門 自然材料機能化研究分野

透明って、ナニ? 見えるの?見えないの?

あなたの目の前にある透明なもの、なんでしょう?
空気ですね。見えますか?
「透明なもの」=「目に見えないもの」でしょうか?
「透明」+「透明」=「透明」でしょうか?

こちらの写真、ご覧下さい。

左のガラス棒、水の中に入っていても見えますね。(そもそも、透明な空気の中にある透明なガラスは、くっきり見える。。)
このように「透明なガラス」+「透明な水」=「見える」です。
一方、右のガラス棒、液体の中に入っていると、姿が見えませんね。。
「透明なガラス」+「透明な液体」=「見えない」

これは、屈折率が原因です。
ガラスと空気の屈折率は異なるため、少しだけ光が反射して、空気中のガラス棒は見えます。
そして、ガラスと水の屈折率も異なるため、少しだけ光が反射して、水中のガラス棒は見えます。
右の液体は、ガラスと屈折率が一緒です。そのため、光が反射しないので、液中のガラス棒は見えません。

さて、光がたくさん反射すると、どんなふうに見えるでしょう?
水の中にたくさんの泡があると、水は白く見えますね。光が乱反射すると白く見えます。

さて、さて、紙がなんで白く見えるか、分かりますか?
紙は、セルロース繊維が無数に集まったものです。そのセルロース繊維、じつは透明です。
そして、紙には隙間が沢山ありますね。
透明なものの中に、たくさんの泡があると。。「白く」見えますね。

さて、さて、さて、隙間のない紙を作ったら、どんなにみえるでしょう?
こんなふうに見えますよ。

透明な紙ですね。



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